生きている味噌 - 三年味噌に余念なし - 石井味噌こだわりの純天然醸造

生きている味噌 - 三年味噌に余念なし - 石井味噌こだわりの純天然醸造

白味噌とバタースコッチ(黒糖キャラメル)を合わせた甘じょっぱさがクセになる「石井味噌バタースコッチ」。フレーバーのベースとなる、創業150年以上の松本市の老舗味噌蔵「石井味噌」の天然一年醸造の白味噌をご紹介します。

「石井味噌」営業

牛山寛章さん

創業150年以上の長野県松本市の老舗味噌蔵「石井味噌」の営業担当。 ECサイトの立ち上げより参画し入社12年目。 新商品開発や自社ECサイトなどを通じて味噌の新しい可能性を発信している。 ちなみに好きな味噌料理は馬もつ煮で、休日には独自の味噌配分でもつを煮込んでいるそうです。

石井味噌の営業 牛山さんとMDI ケルトンボイヤー

慶応4年創業 松本の老舗味噌蔵「石井味噌」

石井味噌さんはアルプスの城下町、長野県松本市に慶応4年(1868年)に創業した老舗味噌蔵です。味噌の製造・販売の他にも、こだわりの味噌を使用した加工商品の販売、さらに味噌蔵の見学や味噌を使用した食事の提供など訪れても楽しい味噌蔵です。さらにコロナ禍前は約3割の見学客がインバウンドの旅行客で、世界に向けて味噌の魅力を発信しています。ちなみに取材日の次の日も約3年ぶりにイギリスからの旅行客を迎え入れるそう!

石井味噌の店舗

三年味噌に余念(四年)なし。こだわりの「純天然醸造」

現在では市販の味噌の約9割以上が添加物を使用し1ヶ月ほどで出荷されているものですが、石井味噌さんでは添加物を使用せず、大豆とお米だけでじっくりと3年かけて味噌を作ります。

「信州では古くから「三年味噌に余念(四年)なし」と言われてきました。
春に仕込まれ、土用、寒を越し、翌年の土用、寒を再び過ぎて(土用、寒を二度越す)十分に成熟され、翌々年つまり三年目より出荷される味噌を三年味噌と称し、その「味・香り」は共に最高品として重宝されます。これが信州味噌本来の姿です。」
(石井味噌HPより)

石井味噌の制作風景

原料となる大豆は全て食物繊維の多い国内産(主に信州産)にこだわり、加熱処理やはせず添加物も未使用のため、完成後の味噌の中でも酵素は生き続けています。

石井味噌の店舗風景

麹の旨みが詰まった一年熟成 米こうじ味噌(添加物不使用)

試行錯誤の結果、MDIのアイスで使われているのは「一年熟成米こうじ味噌」です。三年味噌と製法は同じですが、米こうじ味噌は国産大豆と国産米を主な原料とし、三年味噌より米こうじの割合を多く含んでいます。

石井味噌

石井味噌これからの想い

新商品の開発や外国人観光客の受け入れなどを積極的に行っている背景には、日本の人口減少や若年層の味噌離れがあると牛山さんはいいます。「市販のものとは違い、手間がかかっているため価格も高くなってしまいます。しかし、だからこそ実際に足を運んでもらって、味噌のことを知ってもらうことが大切。一度食べると市販のものとの違いがわかるはず。」と牛山さん。

また「味噌は一過性ではなく、日本人にとっては日常的なもの。長い人では30~40年ほどのお付き合いになるのも味噌の特徴」と牛山さん。そんなお客さんとの持続的な関係だけでなく、地域との持続的な関係も図るため、石井味噌さんでは3年ほど前から、松本市四賀地区にある担い手不足の棚田でお米の生産を始め、地元の里山の復活にも注力。今後は棚田でできたお米と味噌を売りにしていく予定とのことです。

牛山さんは「味噌はもちろんですが、棚田も、アイスクリームも地域のみなさんと協力して、お越しいただく方に地域の魅力を感じてほしい。」と味噌を通じた地域の魅力発信にも取り組んでいます。

石井味噌の店舗風景

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